平成20年2月26日  地球の大きさ

 この前の土日の強風も地球温暖化の影響でしょうか?
 地球という惑星の資源や自然の浄化作用に限りがあると皆が認識したのも、ここ数十年くらいと言っていいでしょう。千年も昔の人々は、自分たちの世界が丸い星の上にあるということ自体知らなかったのですから。

 我々が生きている大地が球形ではないかと考え、その大きさ(円周)を測定した始めての人は、驚いたことに古代ギリシアの人です。アレクサンドリアのセイオン図書館長だったエラトステネスという人でした。
 なおも驚くべきことに、この人、1%程の誤差で正しい数値を計算していたのです。
 その計算方法とは、夏至の日の太陽光線の傾きを数地点で測り、そこから円周を計算したのですが、地球が球体であるという前提がないとそんな計算思いつきませんよ!
 その時の測定値は39,670キロ、実際の40,054キロと0.9%しか違いません。
 古代ギリシアの学者の自然に対する理解の高さに敬意を表します。

 ちなみに、アメリカ大陸を発見したコロンブスは、このエラトステネスの説を信じてインドを目指し西へと大西洋を向かったわけですが、コロンブスはこのエラトステネスの測定値をよく聞いていませんでした。彼は西へ数日も航海をすればインドに達するはずと思いこんでいたようです。それほど地球は小さいと・・・・・・

 地球の年齢(推定45億歳)からすれば、ほんのわずかな間に、人間にとって地球は限りあるものになってしまいました。今現在、人間はこの母なる星の上でしか生きていけません。
 地球温暖化対策は、我々人類全体の大きな課題です。


平成20年2月25日  電車が止まり歩いて帰る

 この頃、やけに強い風が吹きます。この前の土日は、強風のため電車がしばらく運休したほどでした。夜のテレビの気象情報によるとものすごい低気圧がきていたようです。
 土曜日は、馬橋で知り合いと会う約束をしていたので、昼過ぎに向かったのですが、馬橋駅を降りたら、遠くが砂埃で靄がかかったようになっていたので、竜巻でも起こるのでは?と気になっていたのですが、打ち合わせが終わって帰ろうとすると、完全に電車が止まっておりました。
 少しどこかで時間を潰して様子をみてもよかったのですが、どら猫がお腹をすかしているのではと心配だったので、歩いて帰ることにしました。
 結局、1時間以上かかって帰ったのですが、本当に強い風で寒かったですね。
 自然は恐ろしい。


平成20年2月23日  イージス艦の事故に思う

 自衛艦と漁船が衝突し、漁船の乗組員が行方不明という事件が大きく報道されている。この事件、関係各界で大きな議論をよんでいるようであるが、まず、しなければいけないのは行方不明者の捜索である。ふくろうなりにこの問題を考えてみると、色々な大きな問題点が浮かんでくる。

①人命救助の件の疑問
 父が海の仕事をしていたことから、海の男の侠気については多少理解しているつもりである。海に生きる男は常に死と隣り合わせで生きている。これは海に生きる男全てに共通することだ。だから、海難者を助けるために彼らは命がけで力を貸すのである。これは「海」という舞台で命がけで働く男達にとって共通の認識なのだ。
 しかるに、イージス艦の乗組員達は、事故当初、救助活動をしているのだろうか?報道を見る限り「否」という答えにつか辿りつかない。これが本当であれば、彼らには海の男としての資格はない。海に出ることは禁止しなければならない。二度と海に出てはいけない。
 とにかく、行方不明者の捜索が最重要課題である。

②悪い連絡体制の問題
 ニュースでは、連絡が遅いとか言っているが、防衛大臣や首相官邸への報告などは行政がしっかりやればいいことである。しっかりやってほしいと思うだけである。
 ただ、被害者の関係者への連絡が遅いことは非常に問題がある。今回の事件は平時の事件であり、ある意味、公的機関が起こした民事事件(刑事事件の可能性有)である。加害者は被害者に対し、誠意ある対応をするのが当たり前だということを忘れられては困る。

③何のためのイージス艦?
 素朴な疑問なのだが、あのイージス艦という高い買い物は役に立っているのか?
 これは単なる推測だが、漁民が少ないアメリカで開発された軍艦は、そもそも漁船との衝突があるなどという前提に立って造っていないのではないか?常に漁民が漁をしている日本近海を航行することに無理があるのではないか?
 北朝鮮のミサイル対策とかいうことだが、そもそも戦争しない日本国がなんであんな物持っているのか?

④ハードに頼った愚かな考えが原因?
 最新鋭の自衛艦とか言っているが、いくら装備(ハード面)がハイテクであっても、結局は最後は「人」なのである。人によって事故や事件は起こされる。ハードは、「人」による事故や事件を少なくすることには寄与できても、無くすことはできない。最終的には「人」である。
 この大原則を理解していないと、人為的ミスによる事故はなくならない。

 思いついたことを書き連ねただけですが、行方不明者(被害者)の一刻も早い救出を念じております。


平成20年2月22日  花粉症

 今年も「花粉症」の季節がきてしまいました。ふくろうにとって恐怖の季節です。
 思い返せば40数年前、まだ小学校低学年の頃でしたが、自分が3月になると決まって風邪をひくのを不思議に思ったのが、その始まりです。
 当時は「花粉症」などという言葉はありませんでした。周りからは季節の変わり目は風邪をひくものてだと言われておりました。確かに桜が咲くとその風邪は嘘のように治るのです。その時に、季節の変わり目は1年に4回あるのに、なんで冬と春の間だけ決まって風邪をひくのか?子供心に疑問を持ったことを憶えています。
 それが「花粉」によるものだと分かったのは、高校を卒業した頃だったと思います。テレビの番組で紹介されていた「花粉アレルギー」の症状が完全に当てはまったのです。
 子供の頃からの長年の疑問がそのときに解けました。
 もっとも疑問が解けても、花粉症から逃れることはできませんでした。薬を飲んで、ただじっと時が過ぎるのを待つだけです。


平成20年2月19日  ショートケーキ

 ふくろうは、お酒が結構好きです。若い頃は本当に呑み歩きました。この頃は年のせいもあり、あまり呑んでいませんが。
 普通、お酒好きは辛党であり、甘い物は苦手という人が多いようなのですが、ふくろうは、若い頃から甘い物も好きでした。今でも好きです。和菓子、洋菓子、何でも御座れ、と言わんばかりにパクついております。

 洋菓子の王様といえば、ケーキでしょうか。特に生クリームの上にイチゴがのっているショートケーキはたまりませんねえ。
 ところで、この「ショートケーキ」なのですが、ふくろうは「ショートタイムケーキ」の略語だとばかり思っておりました。スポンジの上に生クリームを塗り、その上にイチゴを載せるだけの短い時間でできる「ショートタイム」の「ケーキ」の略語と信じておりました。
 どうも、少し違うようなのです。英語の「ショート」には短いという意味の他に「もろい」「砕けやすい」という意味もあるようでして、ショートケーキは、ケーキの間に果物や生クリームをはさみ、上にもクリームや果物を飾って壊れやすいので、この名がついたようなのです。
 また、他の説によると、ショートケーキは、元々スコットランドの農村地方のケーキで大きなクッキーのような菓子だったというのもあります。もろくて割れやすく、婚礼のときに、花婿の頭をこのショートケーキで叩き、一度でケーキが壊れないと縁起が悪いという習慣がありました。スコットランドの別名が「ショートランド」といったことから、「ショートランド」のケーキで「ショートケーキ」と呼ばれたというのです。

 どちらにせよ、ふくろうは美味しいケーキが大好きです。


平成20年2月16日  出世魚

 社労士という仕事は自営業の一種なのですが、このサムライ業というものは、結構体を酷使する商売だということに気付き始めました。サラリーマン時代は、いくら成果主義の時代といっても、労働時間が給料に結びついておりました。しかし、サムライ業は完全歩合制でありまして、成果がないと報酬をいただけないという厳しい世界であります。ということで、休みもなくお仕事に明け暮れております。
 こんな時は、美味しい肴で一杯、といきたいものです。ふくろうも、若い時とは違い、肴は本当に新鮮な魚介類が少しあればいいというふうに変わってまいりました。「肉」より「魚」へと好みが変わっていっております。

 魚といえば、「出世魚」というものがございます。成長するとその大きさに比例して呼び名が変わる魚のことです。
 例えば「ボラ」。この頃の魚屋ではあまり見かけないかもしれませんが、日本人には親しまれていた魚の一種です。2〜4センチのものを「ハク」、10センチぐらいまでを「オボコ」、30センチまでを「イナ」、そして30センチを超えると「ボラ」になります。そして「ボラ」の中でこれ以上大きくならないといえる80センチぐらいの大物を「トド」と呼びます。このトドがさらに年をとると「海坊主」に化けるといわれているとんでもない魚なのです。ほんまかいな!
 うぶな女の子のことを「オボコ娘」、イナの背のようにスッキリとしたイキな若い衆を「イナセな兄さん」、行き着くところまでいってしまったという意味で「トドのつまり」、これらはすべて「ボラ」の呼び名に由来しております。
 また、有名なところでは「ブリ」。東京付近での呼び名ですが、15センチくらいまでのものを「ワカシ」、40センチくらいを「イナダ」、60センチくらいを「ワラサ」、90センチ以上のものを「ブリ」と呼びます。
 ウーン、ブリのお造りで一杯やりたいなあ!


平成20年2月14日  「ちりとてちん」を見て

 NHKの朝の連続テレビ小説の「ちりとてちん」を毎日楽しく拝見させていただいております。
 この頃、少しドラマのテンポが落ちているように思えてならないのは、ふくろうだけでしょうか?何やら回想シーンが多く、徒然亭草若の余命がいくばくもないので、ドラマを引き伸ばしているのか?
 そんな詮索はしないとしても、どうドラマが展開していくのか?A子ちゃんのことも気にしながら見守っております。
 ただ、前から気になっていたのですが、徒然亭の一門は、どう見ても師匠の草若が一番落語が下手に見えてなりません。草原役の人は本当の落語家なので上手くて当たり前ですが、草々役の人も落語家ではありませんが落語の腕は中々のものですし、小草若、四草もはっきり言って、師匠より落語は上手いと思います。
 このドラマ、とてもよくできているのですが、師匠の草若役がミスキャストではないかと思えてなりません。
 勝手なことばかり言って恐縮ですが、「ちりとてちん」を本当に楽しみにしているふくろうです。


平成20年2月12日  あをによし

 フジテレビで「鹿男あをによし」という番組をやっています。奇想天外なお話なので今一よく分からないのですが、番組の名前が面白いので毎週見ています。

 ところで、奈良の枕詞が「青丹によし」(あおによし)であることは知られていますが、いったいどういう意味なのでしょうか?
 青葉や紅葉に彩られた美しい様子が「青丹によし」であるという説があります。そのように、奈良は四季折り折りに美しいということなのだそうです。もっともらしい解釈なのですが、これ、実は正しくないのです。
 「青丹」とは、もともと「青埴」でありまして、奈良山から大量に産出された白っぽい粘土のことです。古代では「白」のことを「青」といいました。この粘土は白壁の原材料として使われていて、古代から珍重されておりました。その白い良質の粘土がたくさん出る奈良が、「青丹によし奈良」なのです。

 「青丹によし」の意味はいいとして、このドラマ、始まりからへんてこりんなのですが、回を重ねるに従って益々分からなくなっていきますね。いったいどういう結末が待っているのでしょうか?少し興味があります。


平成20年2月9日  「エド舞踏会」を見て

 貧乏暇なしとはよく言ったものです。貧乏社労士のふくろうは、お陰様で毎日忙しく動き回っております。とはいっても仕事仕事の毎日では視野の狭い人間になってしまうと思い、今日は家内と二人で芝居を見にいくことにしました。
 演目は明治座で公演している「エドの舞踏会」です。昨年の夏に歌舞伎座に歌舞伎を見に行って以来のことなので、楽しみにしておりましたが、期待どおりの見ごたえのある舞台でした。
 主人公は三田佳子だったのですが、淡島千景の演技が光っていたように思います。その他、錦織一清、田中健、松村雄基、賀来千香子、中田喜子も出演しており、錦織一清が出演しておりましたので、最後の舞踏会のシーンでは少年隊の仮面舞踏会を思い出したりもしました。芝居の途中の休憩時間には予約したお弁当も美味しくいただき、約3時間にわたるお芝居を明治座で楽しみ、有意義な時間を過ごすことができました。
 お芝居の後は人形町の町から水天宮へと下町を散策し、途中で有名なタイ焼屋でタイ焼きを二つ買って家内といっしょに食べながら歩き、色々なお店を見物して回って、結局、おせんべいと人形焼を買って帰ることになりました。
 人形焼は、明日実家に顔を出すときのおみやげにするつもりです。
 家内も久しぶりに都会の空気を吸うことができ、喜んでおりました。また、夫婦でお芝居を見に行きたいものです。


平成20年2月8日  労働問題

 この頃、新聞で社労士の業務に関係のある記事をよく目にします。「定年再雇用の待遇改善」、「企業に健康会計」など、企業も少子高齢化による労働力減少への対策や社員の健康管理に積極的に取り組む動きが顕著になっています。これらが大きな波となって労働環境の変革へとつながっていくようです。
 来月には「労働契約法」が施行されます。今回の労働契約法では法制化が見送られた「ホワイトカラーエグゼンプション」や「整理解雇の4要素」等の課題についても、これから議論されることと思います。
 古くて新しい問題である「労働問題」は私たちの生活に密着した大きな問題です。これからの動きに注目したいと思います。


平成20年2月6日  「食」の問題

 伊勢の「赤福」が操業を開始した。老舗の立て直しが終わったのであろう。信頼回復に全力で努めてほしいと思う。
 赤福というと、マスコットの「赤太郎」を思い出す。ふくろうは、中学2年から高校1年の夏休みまで名古屋で暮らしていたこともあり、赤福餅のコマーシャルは懐かしい。

えじゃないか えじゃないか
えじゃないか
伊勢の名物
赤福餅は   えじゃないか

と、赤太郎が踊り出すあのコマーシャルはまだやっているのだろうか?
 ふくろうが名古屋に住んでいた頃の赤太郎は、浦島太郎の格好をしたり、桃太郎の格好をしたり、本当に面白いキャラクターだったことを憶えている。

 「食」の問題は、我々の生活に密接に結びつく大きな問題である。
 今、中国から輸入した冷凍食品に農薬というより完全に「毒」というべき薬品が検出され問題となっている。誰かが故意に混入したとしか考えられないが、信じられない話である。
 この事件の真相が完全解明されないと、何も信用できない不信感だけが蔓延することになってしまう。信用がなくなるということは、悪貨は良貨を駆逐するの例えのとおり、価値のあるものの価値を奪うことになり、人の努力が認められない社会になることにつながる。
 うやむやにせず、しっかりとした解決を図ってほしい。


平成20年2月4日  新聞記事より

 昨日の2月3日(日)の日本経済新聞のトップページ記事の見出しは「身障者就業支援を強化」であった。副題が「雇用義務違反企業罰金の対象拡大」である。
 内容を見てみると、「身体障害者雇用納付金」の対象企業を、現在の従業員301人以上から101人以上に拡大する法改正案を、今国会に厚生労働省が提出する方針ということだった。
 「罰金」という見出しだったので、新しい制度ができるのかと思ったが、従来のものの範囲拡大であった。それにしても「罰金」とはすごい表現である。

 簡単に説明すると「身体障害者雇用納付金」は「罰金」ではない。企業がお金を国に払うということに関しては「罰金」と同じことをするのだが、その企業が刑事罰を受けているわけではない。
 企業の社会的責任として、一定割合以上の身体障害者の雇用を法律で義務付けているが、その義務が果たせていない企業に関して負担してもらう経費である。つまり、身体障害者を雇用すると通常かかると思われる経費、例えば身障者用に執務室を改造するとか、そういう経費が雇用しないことにより企業が負担しなくて済むことから、その分を国に納めなさいという性格のものである。
 多分、日経新聞の記者は、法律で定められた事項を守らないことにより負担させられるお金ということで、罰金と変わらないと判断したのであろう。どちらにせよ、社会的責任を果たしていない企業が払うものであるから、企業としては不名誉なことには違いない。

 日本人の美徳が「思いやり」にあった時代は、昔のこととなってしまったのだろうか?利潤追求は企業として当然のことであるが、社会的責任を果たすことは「法人」という「人」である以上、利潤追及と同じくらい大切なことに違いない。このような法改正をしなくても、皆がコンプライアンスを遵守する「日本」になってほしいと願う。


平成20年2月3日  「赤門」は何の記念物?

 今年も受験シーズンが到来しました。ふくろうは、30年近く前に大学受験をしましたので、当時と今とでは試験科目も違いますが、雪の中の受験は、交通機関が込んだりして本当に大変だということは変わっていないようですね。
 大学というと、日本で最高峰といわれているのは「東京大学」でしょうか。毎年3千人程が入学する日本の国立大学で一番規模の大きい大学ですが、入学するのは大変なのでしょうね。
 この東京大学のシンボルが「赤門」です。
 「赤門」は、江戸時代の加賀百万石の上屋敷の名残りであることは有名です。実は、この「赤門」、徳川第十一代将軍家斉の子だくさんの記念物であることは、あまり知られていません。
 どういうことかというと、家斉は五十五人の子宝に恵まれました。信じられませんね!世継は一人なのに・・・・・・ ということで、諸大名に嫁や養子として次々と無理やり押しつけたのです。押しつけられた大名の中には、それが原因でノイローゼになったものもいたと言われるほどでした。本当に迷惑な話です。
 加賀百万石にも、家斉の子供の一人溶姫(やすひめ)が嫁いできました。無理やり押し付けられたといっても将軍の子供ですから、この姫をお守りするため御守殿に邸内をつくり、その専用門をつくってお迎えしなければなりません。
 加賀百万石といえば、日本一の大藩で、しかも外様。用心深く幕府に対処しなければならず、立派な御守殿をつくったわけです。その御守殿の門が現在の「赤門」なのです。
 つまり、「赤門」は将軍がその子供を諸大名に押し付けた記念物であり、第十一代将軍家斉の多産の記念物であり、加賀百万石の有難迷惑の記念物でもあるわけです。
 こんなことを考えて「赤門」をもう一度見てみると面白いですね。


平成20年1月29日  管理監督者なるもの

 日本マクドナルドの店長を管理職として扱い、残業代を支払わないことを争った裁判の判決が、1月28日に東京地方裁判所で出された。
 地裁の判決は、「店長の職務内容から管理職とはいえない」ということで、残業代の支払を命じたものだが、関係方面に波紋を投げかけているようである。
 元々管理職(法律では「管理監督者」)に該当するための要件は、判例上すでに確立されており、ふくろう人事サポートの「ミニ知識集」でも簡単な解説を載せているが、
  a 職務の内容が、ある部門全体の統括的な立場にあること
  b 出退勤などの労働時間について、厳格な制限がなく自由裁量であること
  c 部下に関する人事考課権限を有していること
  d 部下に関する労務管理上の決定権について一定の裁量を有していること
  e 基本給、役職給、賞与等において、地位にふさわしい待遇がなされていること
 以上の条件を満たす必要がある。つまり、役職の名称ではなく実態で判断されるべきものとされているのである。その意味では、この判決は従来の判例を踏襲した判決と考えられる。
 とはいえ、この判決の同業他社への影響は大きそうだ。今日の日本経済新聞に外食・小売の各社の店長の管理職該当、残業代該当の○×の一覧表が掲載されていたが、店長を管理職として扱い残業代不支給の会社が大半であった。
 一概に外食・小売業界の店長が管理職に該当しないとは言い切れないだろうが、少なくとも、上記要件を満たさない限り、現在の法解釈では管理監督者とは言えないのだろう。日経新聞には管理者の線引きの明確化が必要とのコメントがあったが、人件費が削減されている今日、一般労働者が管理職的なことまで任されたり、管理職が一般労働者の業務を行うことが珍しくない。管理監督者が簡単に判断されにくい現状に目を向ける必要があると思えてならない。
 労働時間が賃金計算の尺度になっている以上、労務提供の時間と支払われる賃金とは不変の相関関係になるのだろうが、ホワイトカラーエグゼンプションの議論がまたなされることになるのだろうか?
 とにかく、労働時間と賃金は、労務問題の古くて新しい問題であることには違いない。


平成20年1月28日  相撲を思う

 昨日の日曜日に大相撲の初場所が終わり、白鵬がめでたく優勝となりました。ふくろうもテレビで観戦しておりましたが、千秋楽の横綱決戦は本当に手に汗握る名勝負でした。立ち会った二人の横綱に拍手を送りたいと思います。平成の名勝負の一つに数えられるようになるでしょう。
 もしかしたら、白鵬時代の幕開けかもしれませんが、何かと暗い話題の多い角界にとって、久方ぶりの良い出来事と言うべきでしょうか。
 この名勝負に恥じぬよう、各部屋気持ちを引き締めて、弟子の養育にあたってほしいと思います。


平成20年1月24日  八尾長の語源

 大相撲は目が離せない状況です。憎まれ役の朝青龍が強いのですが往年の勢いにかげりがでてきて、白鵬が上り調子なだけに、実力が伯仲した場所になっています。

 大相撲というと、以前、八百長問題がマスコミをにぎわせたことがあります。相撲は短時間に勝負がついてしまう、世界で一番ルールの厳しい格闘技ですから、素人には、八百長と言われてもよくわかりません。

 ところで、この「八百長」という言葉ですが、元々相撲から出た言葉なのです。
 明治のはじめ頃、相撲会所(いまの相撲協会)に出入りしていた八百屋の根本長造という男がおりました。通称「八百長」です。この男、権力者で囲碁好きの伊勢ノ海親方の相手をしたのですが、各相撲部屋が長造の得意先だったので、伊勢ノ海のご機嫌をとろうと、勝てる碁もわざと負けていたのです。
 ところが、当時、相撲場のあった回向院の近くに新しく碁会所ができて、その店開きの日に、長造は来賓の本因坊秀元にたった五目で挑戦したのです。そして、よせばいいのに、つい夢中になってほとんど互角の勝負をしてしまいました。本因坊秀元といえば、今なら名人、棋聖に相当する実力者ですから、五目で互角に戦えるということは、長造は今でいうアマチュアの5段くらいの腕はあったでしょう。
 試合は結局負けたのですが、このことから長造の実力が分かり、今まで故意に負けていたのかと、伊勢の海親方をカンカンに怒らせてしまいました。
 それ以来、相撲仲間で勝てる相撲にわざと負けることを「八百長」というようになりました。

 相撲に八百長があるか否かは、ふくろうには分かりませんが、八百長は、スポーツを行う者にとって許せない不正行為です。それによって儲けようとすることは詐欺に相当します。

 大相撲の世界は、先般のリンチ事件にみられるように、伝統という名の下に隠した悪しき慣習が残っているように思われてなりません。力士の中には真面目に鍛錬し、努力している方も多く、多分、そういう誠実な人がいるから伝統が今まで継続されてきたのでしょう。そういう方を大切にしなければなりません。
 日本の国技の益々の発展を祈念いたします。


平成20年1月20日  労災判決より

 1月18日の日本経済新聞に、社員自殺を労災として認めるよう東京地裁が判決を出したという記事が載っていた。
 この社員は大手百貨店の従業員だったが、商品の在庫と経理記録が合わない「品減り」の原因調査をしていた。非常に困難な仕事で自宅に伝票を持ち帰り、深夜、早朝まで作業をしていた。調査の負荷以外に「うつ病」の原因は考えられず、業務起因性が認められる、というのが主な判決理由である。
 業務の負荷による「うつ病」は大きな問題となっている。一昨年も保育士をしていた女性の自殺が労災認定として認める裁判所の判決があったが、裁判までいかないと決まらないという現状には問題があると考えざるを得ない。
 厚生労働省も問題を大きく受け止めており、「過労死」についての認定基準を作成してはいるものの、まだまだ難しい問題がありそうである。
 特に「過労死」ということになると会社も責任追及されることから、協力的とは言い難いであろうし、遺族による立証は難しいと考えられる。裁判で認められるものは、だれが見ても労災だと考えるくらいに明らかな場合だけなのではないだろうか?
 被害者保護のためにも、「業務起因性」「業務遂行性」が客観的に認められる要素があれば、「労災」として扱うべしとの行政の前向きな意思判断が必要と考えるしだいである。


平成20年1月18日  シャレの町

 毎度のお運び、ありがとうございます。厚く御礼申し上げます。NHKの朝の連続テレビ小説の「ちりとてちん」を毎日楽しく見させていただいております。
 本当に面白いですね。ドラマ自体が落語に登場する人達と重ね合わせて作られていて、落語が好きな人にはたまらないドラマと言えるでしょう。

 ところで、この「ちりとてちん」は大阪が舞台(今日は小浜が舞台でしたが)になっているのですが、大阪は「水の都」として有名なほか、「シャレの町」という側面も持っています。
 特に関西の電車はよくシャレでからかわれることが多いのですが、少し紹介しましょうか。
 南海電車の「一回乗っても何回電車」。
 京阪は点々としている集落を縫って路線を引いたためにカーブが多いことから「京阪カーブ式会社」。
 阪急は昔ブレーブスという球団を持っていましたが、野球が弱い時期があったので「野球が弱いも当然、半球電車」。
 近鉄の前身の大阪電気軌道は、奈良の寺社詣客をあてにしていたため、天気が売上に大きく影響しており、いつも天気が気になる。このため「大阪天気軌道」。

 大阪人の「シャレ」は中々面白いですね。
 話を戻して「ちりとてちん」は、小浜の魚屋の順子ちゃんが大変なことになっています。若狭ちゃんは草々にいさんとうまくやっていけるのでしょうか?
 個人的には、東京に行ったA子ちゃんが気になります。


平成20年1月15日  幻の成田新幹線

 お正月も終わってしまいましたが、皆さんは初詣はどちらに行かれましたか?どこの神社仏閣も正月は人が多く、中々お参りも大変ですね。
 実家にいる頃は、初詣は必ず成田山に行っておりました。車で道がすいていれば50分程度で着きましたので、初詣イコール成田山という感覚だったのです。

 ところで、成田といえば成田山新勝寺の他に有名なものは成田空港でしょうか。私は海外旅行の経験がないので、成田空港というところに行ったことはないのですが。
 成田空港といえば、幻の成田新幹線を思い出します。
 成田新幹線は、東京と成田を結ぶ予定だった新幹線です。その計画は、東京駅から成田空港までの65キロを結ぶもので、駅は東京駅、千葉ニュータウン駅(仮称)、成田空港駅の三駅が予定されていました。ノンストップの列車は30分、千葉ニュータウン停車の列車は35分で着く予定だったのです。千葉ニュータウン駅を作ったのは、通勤新幹線を兼ねて採算をとる目論見からでした。
 しかし、この成田新幹線は、「幻」に終わってしまいます。まず、コース上の江戸川区と浦安市で騒音公害の問題や都市計画が台無しになるにもかかわらず地元にメリットがないことから、反対運動が起こりました。そうこうしているうちに、国鉄が民営化されてJRになると、成田新幹線建設計画の法的根拠もなくなり、結局「幻」となってしまったとのことです。
 ちなみに、京葉線は成田新幹線の東京駅のホームとして予定されていたところを使っています。東京駅の京葉線のホームがちょっと違和感のある場所にあるのは、こういう理由によるのです。


平成20年1月12日  縁起のいい日

 昨日は、一日バタバタと動き回っておりました。朝一番で市ヶ谷の社会保険事務所に行き、その後、飯田橋のハローワークへ。そのまま取って返して秋葉原のお客様の元へ行きました。昼食後、神田のお客様と打ち合せ。それから東向島の労働基準監督署に確認したいことがあるので寄ってから事務所に戻りました。
 神田から東向島に行く間に浅草がありますので、しっかり途中下車して浅草寺にお参りもし、今年のことをお願いしてきました。
 事務所に戻ると、昔お世話になった先輩から電話があり、励ましの言葉までいただきました。ありがたいことです。
 新年早々、こんなに忙しいとは縁起がいいですね。今年も頑張ろう!そんな気持ちになる一日でした。


平成20年1月10日  自然のしっぺ返し

 人間による環境の破壊が原因の地球温暖化は、大きな問題となっています。人間が自らの手で環境を破壊し、それが原因で滅び去る?恐ろしい話ですが、古代メソポタミアではすでに大規模自然破壊による都市の消滅が起こっていたのです。

 四大文明の一つ、チグリス・ユーフラテス川の沿岸のメソポタミア・シュメール文明がその滅び去った都市です。
 紀元前7千年〜4千年のシュメール文明の基礎は、チグリス・ユーフラテス川が上流から運んでくる肥沃な土壌を利用した農業でした。この点は古代エジプトと似ています。
 違っていたのは、上流の森林がチグリス・ユーフラテス川の場合は、どんどん切り倒されたためハゲ山になってしまったということです。このため、流出する土砂の量が急激に増え、ついには農業はもとより都市そのものが埋まってしまったのです。
 一説には大洪水によるものだと言われていますが、その原因は人間にあることは間違いないようです。伝説の「ノアの方舟」の洪水は本当にあったのでしょう。

 人間は、自然を征服して豊かな生活を作りあげてきましたが、その大きなしっぺ返しが紀元前にはもうあったということに驚きます。
 どこぞのどら猫のように(どら猫虹太郎日記・平成20年1月9日参照)地球温暖化対策に反対したりしないで、自分たちの問題として受け止め、解決に向けた努力が必要な時期になっていると思います。


平成20年1月7日  文房四宝

 お正月も終わり、ほとんどの会社で仕事始めとなっていると思います。正月というと、子供の頃、「書き初め」というのがありました。一年の最初に筆をとって字を書くわけですが、小学生の頃は、これが苦手で本当に苦労した思い出があります。

 「書」というと、道具として「筆」「墨」「硯」「紙」(ひつ・ぼく・けん・し)といい、文房四宝として、古代より重宝がられておりました。これらは、それぞれが独立しながら相互に影響しあって発展してきたのです。
 筆は、金文の時代(中国が「周」から「春秋」といった時代)にはもう使われておりました。「紙」が発明されるのは、もっと後の時代ですから、筆の歴史は相当深いものがあります。
 そして、筆に墨を含ませて、筆を釣りあげるように制御して紙に字を書くのが書道です。筆と紙は影響しあいながら発達しました。筆は、最初は硬い穂だったのが、だんだんと柔らかくなるのですが、これを助長したのが、「画箋紙」の発明です。紙の発達によって、筆に羊毛という種類の穂先の柔らかいものが発明されてきます。この羊毛筆と画箋紙のコンビが書道を発達させてきました。
 墨もまた、紙と筆の発達に影響されて、改良されていきます。ところで、この墨、結構面白い道具です。何が面白いかというと、運命的に水に接することが決まっているのに、湿気を恐ろしく嫌う性格があります。墨を買うと和紙で包んであると思いますが、これは湿気から墨を守るためです。
 墨をする時の方法の正しいやり方は、硯に少し水をたらし、墨をすります。墨が濃くなったら、硯の深い部分にすれた墨を入れ、また少し水をたらしてすります。これの繰り返しなのです。よく、子供が、ジャボジャボ水を入れて、硯の深い部分から水をかき出すようにしてすっていますが、この方法は、とんでもないすり方と覚えてください。

 長々と書きましたが、書道も面白いものです。めんどくさいとか毛嫌いせず、世界でただ一つ現代に生き残った象形文字の子孫達とその文化の深さに思いをはして、書道に取り組むのもいいと思います。


平成20年1月5日  「歌姫」終わる

 昨年末、金曜ドラマ「歌姫」が終わってしまった。毎週楽しみにしていたドラマが終わると少し淋しい。そしたら、年明けすぐに、長瀬智也と相武紗季が交際しているとの情報がインターネットから流れてきた。ドラマ共演が縁になったとのこと、まあ、めでたいことではある。

 この「歌姫」は、珍しいことに高知県の土佐清水が舞台になっている。ここは高知市からも車で3時間程かかる四国の最南端である。高知に住んでいた時に家内と一度行ったことがあるが、中々運転しがいがあった。
 土佐清水といえば、「清水サバ」が有名である。ドラマでもサバ焼や塩サバの文字が出ていたが、この「清水サバ」、中々の一品である。豊後水道を隔てた大分県佐賀関町に水揚げされると有名な「関サバ」になる。

 このドラマ、舞台が高知県なので土佐弁と思いきや、幡多弁であった。高知県は、大きく分けて東半分が土佐弁地域で、西半分が幡多弁地域になる。よそ者にはよく違いがわからないが、現地の人に言わせれば違う言語のようだ。
 高知の土佐弁は、子供が話すとすごく可愛い。「〜やきい」とか「〜しちゅうの」とか子供が高知の町中で話しているのをよく聞いたものだ。

 とにかく、「歌姫」が終わって残念である。ところで、付き合い始めた二人は、「タロウとスズでタロタロリンリンリン」とまたやってくれるのだろうか?


平成20年1月4日  仕事始め

 世間一般には、まだまだ正月気分のようですが、役所は今日から御用始です。
 今日は、朝一番でお客様の元へ行って書類に印鑑をいただき、社会保険事務所とハローワークに行ってきました。手続きに来る人も少なく空いており、思ったより早く終わりました。
 日本晴れで気持ちもよく、1年間頑張ろう!という気持ちになりました。


平成20年1月3日  新年です

 新年、明けましておめでとうございます。
 今年も「ふくつぶ」をよろしくお願いいたします。

 昨年末、大晦日の午後4時は、我が家では毎年恒例の「大祓い」を根津神社でしてもらいます。1年間の穢れを落とし、きれいな体になって新年を迎えるためです。根津神社は、家内と結婚式をあげた神社で、夫婦二人して氏子になっております。
 大祓いの後、近くのお蕎麦屋さんでお蕎麦を食べるのですが、これがまた美味しい。新年を清らかに迎えることができました。

 今年も、いろいろなことを「ふくつぶ」で発信していきたいと思っております。
 本年も、「ふくつぶ」をよろしくお願いいたします。


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